転職活動をしていた会社のうち、1社の業務内容に興味がなくなってしまったんだ。
でも、こっちからお願いして参加させて貰った選考だし、途中でキャンセルするのってなんだか怖いよ。
いや、その選考は辞退するべきだ。
選考をキャンセルするのは珍しくないと教えてやろう。
転職活動を続けていると「志望度が下がってしまった」「他の会社から内定を貰った」など、様々な理由で選考を辞退することがあります。
就活や転職の経験が少ない方の中には、選考を取り止めることに不安を抱いていたり、お世話になった方々に言い出しづらいと感じる人もいるようです。
そんな方のために、このページでは、転職時の選考辞退のマナーやメールの例文を紹介します。
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選考の辞退はよくあること
まずは、「選考を辞退するのが不安」「申し訳ない」という方のために、選考を辞退した経験のある人のコメントを見てみましょう。
転職経験のある社会人に対して、転職時に選考を辞退した理由や辞退の方法を調査しました。
- 3社の選考を同時に受けていたので1社から内定を貰ったタイミングで他2社に辞退のメールを送りました。(30代・男性・職業無回答)
- 新卒採用では無断で面接をさぼった経験もあるのですが、流石に転職の時は電話を入れました。(20代・男性・製造業)
- 私は、メールと電話で辞退の連絡をしました。内定を貰っていたわけではないのですが、その会社に興味がなくなってしまったので選考をキャンセルする判断に至りました。(30代・女性・職業無回答)
転職時には、いくつかの企業の選考に進むことで持ち駒を増やすことができます。
持ち駒が多いと転職先は見つかりやすいですが、入社先が決まった際には他の会社に選考辞退や内定辞退の連絡を入れることになります。
また、入社先が決まっていなくても興味がなくなったり転職活動が続けられなくなって選考を辞退する人もいます。
いずれの場合でも、選考の辞退は珍しいことではありません。
転職者に多い選考辞退の理由
転職って新卒採用に比べて持ち駒が少ないから辞退する数も少なそうだよね。
そんなことはないぞ、転職には転職ならではの理由で辞退することがある。
次は、転職者に多い辞退の理由を紹介しよう。
転職者が選考辞退をする理由として多いのが以下の4つです。
- 他社から内定を貰った
- 就活中に志望度が下がった
- 採用担当者、面接官の態度が悪かった
- 勤務について希望が通らなかった
他社から内定を貰った
転職をする際には、いくつかの企業の選考に進んで持ち駒を増やすことがあります。持ち駒を増やすことで、選考落ちした際のリスクを軽減したり、様々な会社や業界について知ることができます。
しかし、複数の会社の選考に進んでも、入社できるのは1社に限られるため、志望順位の高い会社から内定を貰えた人が他の会社の選考を辞退するのはよくある話です。
就活中に志望度が下がった
転職活動を続けていると、応募していた会社や業界への志望度が低くなって辞退を考えることがあります。企業体性がブラックであったり、他にスキルアップを目指せる業界があったなど理由は様々です。
企業や業界を知ることには、転職活動をスムーズに進めるだけでなく、入社後のミスマッチを防ぐ役割があります。新しい業界に興味を持つきっかけにもなるので積極的に行いましょう。
企業研究の方法はこちら
採用担当者、面接官の態度が悪かった
転職活動をしていると、態度の悪い採用担当者や面接官に当たってしまうことあります。
本来、転職活動では、企業と応募者とが対等な関係にあるはずですが、人によっては「選考を受けさせてやっている」という態度で応募者に悪い印象を与えることがあります。
採用担当者や面接官の対応が悪かったとしても、その会社自体に大きな問題があっるとは限りません。しかし、その一方で役員などの管理職の人間が礼節を欠いている会社では、入社してから後悔する可能性もあります。
勤務について希望が通らなかった
転職を含め、就活時には企業に対して要望を伝えることができます。
勤務地や勤務時間帯、シフトなどの要望を履歴書の本人希望欄に記載したり面接時に直接伝えます。転職エージェントサービスを利用して年収交渉を行うケースもあります。
このように希望を出すことによって、働き方に制限のある人でも自分のライフスタイルに合わせて仕事を選ぶことができるのです。
ただし、全ての企業があらゆる希望を承諾する訳ではないため、希望が通らなかった際に選考を辞退する人もいます。
選考を辞退する際のマナー
選考の辞退って結構あることなんだね。
不安がかなり解消されたよ!
就活や転職の経験が少ないと不安かもしれないが、実はそれほど心配することではないんだ。
次はマナーについて学んでいこう。
企業の選考を辞退する際には、押さえおくべきいくつかのマナーがあります。まずは以下のマナーについて確認しましょう。
- 辞退の意志は必ず伝える
- 辞退の連絡は早めに入れる
- 電話、メールを使い分ける
辞退の意志は必ず伝える
転職や就活に慣れていないと「辞退の連絡は入れづらい」「スルーしてしまいたい」と感じるかもしれません。
非常に言いづらいことではありますが、選考を辞退する際には、必ずその旨を伝えましょう。
選考書類の発送やwebテストの受験が期限内にされない場合に、辞退と見なす企業もありますが、丁寧に連絡をくれる会社もあります。無断で辞退すると個別で対応することになるため、採用担当者の負担となります。
また、面接の無断辞退は最もマナーが悪いとされます。
採用担当者は、面接のためにスケジュール調整や会場のセッティングを行っています。同様に、面接に参加する人事や役員も予定を合わせて参加していることが多く、転職シーズン以外となれば他の部署から面接のためだけに足を運んでいることもあります。
このように、多くの人が準備に関わっている面接で無断辞退をしてしまうと、関係者全員に多大な迷惑をかけることになります。
社会人として常識のない行為をしないよう、選考辞退の連絡は必ず入れましょう。
辞退の連絡は早めに入れる
選考を辞退する際に連絡を入れるのは当然のマナーですが、連絡するタイミングも注意が必要です。
選考に参加する意思がなくなった場合には、できる限り早めに連絡しましょう。
「書類選考の結果だけ聞いておきたい」「最終面接前に断りづらい」など、選考の状況によっては、連絡したくない時があるかもしれません。
しかし、辞退の連絡を入れない限り、企業側は選考の準備を進めることになります。選考に進む意思がないのにその旨を伝えないのは、採用担当者の仕事を増やす非常に迷惑な行為です。
選考のキャンセルを当日にしないよう辞退の連絡は早めに行いましょう。
必要に応じて電話、メールを使う
選考を辞退する際には、電話とメールを使い分けましょう。
例えば、余裕を持って辞退できるタイミングであればメールでその旨を伝えても良いですが、連絡のタイミングが選考の直前であれば確実に意思を伝えられる電話にするべきです。
また、メールだけでは不安だったり、送信したメールに返信がない時には、確認の意味を込めてフォローの電話を入れておくと良いでしょう。辞退の際に電話を入れることで、相手に丁寧な印象を与えることができます。
この様に、すぐに知らせたい連絡や確認したいことがある際には電話を使うことも大切です。
選考辞退のメール【例文】
僕も早めに連絡することにしたよ。
メールにしようと思うんだけど、例文を見せてよ!
そうだな、例文とその説明を紹介しよう。
ここからは、選考辞退の際に企業に送るメールの例文と解説を行います。
【件名】
面接辞退のご連絡(名前)
【本文】
株式会社○○
人事部 採用御担当 ○○様
先日、面接のご連絡をいただいた(名前)です。
その節は、ありがとうございました。
~月~日~時より、面接のお約束をしておりましたが、一身上の都合により、選考を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。
ご多忙のなか、貴重なお時間を割いていただいたにも関わらず、誠に申し訳ございません。
身勝手なお願いで恐縮ですが、何卒お許しをいただきたく、お願い申し上げます。
また、メールでのご連絡になりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。
末筆ながら、貴社益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
(名前)
携帯番号:
メール:
辞退メールの例文『件名』のポイント
選考辞退のメールを書く際には、件名で以下のポイントに注意しましょう。
- 件名は、簡潔で分かりやすく記載します。
- 要件の後に名前を記載します。
件名が長すぎると、名前が表示されなかったり途切れてしまうことがあります。担当者の目につきにくくなるので、件名は簡潔に書きましょう。
辞退メールの例文『本文』のポイント
選考辞退のメールを書く際には、本文で以下のポイントに注意しましょう。
- 宛名は略さず正確に書きます。
- 始めに自己が誰なのか分かるよう自己紹介をします。
- 選考辞退の本題とそれを謝る文面を書きます。
- メールで連絡したことを謝る文面を書きます。
- 会社の発展を祈る形で本文を締めます。
- 最後に自分の名前と連絡先を記載します。
本文では、辞退することに対して謝るのはもちろんのこと、メールでの連絡になった点についても謝る文面を入れておくと丁寧です。
採用担当者の方は、これまで選考過程の案内やスケジュール調整などに時間を費やしてくれました。本来であれば、直接お礼と謝罪をするべきなので「メールですみません。」という気持ちを伝えましょう。
選考辞退の電話【例文】
じゃあ、電話で連絡を入れる人は何て言ったら良いの?
電話でも内容はほとんど同じだ。
次は、電話の仕方について例文を紹介しよう。
次に選考辞退の連絡を電話で行う際の例文を紹介します。
お忙しいところ、恐れ入ります。
○月○日○時に面接のお約束をしております(名前)と申します。
(採用担当の○○様はご在席でしょうか?)
(お世話になっております。○月○日○時に面接のお約束をいたしました(名前)と申します。)
この度は、○次面接の機会を賜り、誠にありがとうございました。
大変恐縮ですが、一身上の都合により、~月~日~時に予定しておりました面接を辞退させていただきたく、お電話をいたしました。
丁寧にご対応いただいたこと、心より感謝しております。
本来なら、直接お伺いすべきところですが、電話でのご連絡になりましたこと、お詫び申し上げます。
(また、ご連絡が直前となってしまいましたこと、重ねてお詫び申し上げます。)
それでは失礼いたします。
辞退電話の例文『挨拶』のポイント
選考辞退の電話をする際には、以下のポイントに注意しましょう。
- 始めに挨拶をして、自己紹介をします。
- 自己紹介は相手が名乗ってから行います。
- 採用担当者以外が出た場合には、在席であるか確認します。
企業の電話には誰ができるか分かりません。
採用担当者の番号を知らない場合には、担当者に代わってもらう必要があります。電話の取り次ぎをスムーズにするためにも選考過程を含めた自己紹介をしましょう。
辞退電話の例文『本題』
担当者に繋がったら以下のポイントに注意して話を進めます。
- 担当者に代わってもらったら、挨拶と自己紹介を再度行います。
- 先日の選考過程についてお礼を伝えます。
- 選考辞退の理由は具体的に伝えず『一身上の都合』としておきます。
- これまで選考でお世話になった感謝を伝えます。
- 選考辞退の連絡が電話になったことを謝ります。
- 連絡が直前になってしまった場合には、謝ります。
選考辞退のメールや電話を入れると、辞退した理由を聞かれることがあります。この理由の答え方にもいくつかマナーがあるので、以下で確認しましょう。
辞退理由を聞かれたら?
メールをした企業から辞退した理由を聞かせて欲しいと言われたよ。
なんて答えれば良いのかな?
辞退した理由の答え方には、いくつかのマナーがあるぞ。
失礼の内容に覚えておこう!
選考を辞退すると、辞退した理由を聞かれることがあります。
次の選考に活かす目的があったり、辞退に繋がったポイントを確認するためであったりと理由は様々ですが、辞退した人にとっては非常に答えにくい質問です。
辞退理由を聞かれた際には、会社の悪い点を避けて答えましょう。
例えば、『他社から頂いていた内定を承諾することに決めました。』『転職活動を進めるうちに○○業の方に興味を持つようになりました。』と、あくまで自分の意志が辞退の理由であると答えましょう。
『貴社の環境で続けていけるか不安になりました。』など、選考を受けさせてくれた会社に失礼な文面は絶対に送ってはいけません。
会社の労働環境や人間関係に不安があった場合でも、マイナスな表現を避けるためにも理由として挙げないのがマナーです。
転職の選考辞退についてまとめ
これでお世話になった企業に辞退する意志を伝えることができたよ。
始めは気が重かったけど、相手のことを考えたらすぐに連絡すべきだと思えたんだ!
そうだな、意思表示は早めに行うのがお世話になった相手へのマナーだ。
これだけは覚えておこうな!
このページでは、転職時の選考辞退について基本的な説明から具体例、メールや電話の例文を紹介しました。
選考を辞退することに「気が引ける」「何か言われそうで怖い」と感じる方は多いですが、連絡するタイミングが遅れると相手の迷惑になるので早急な連絡を心がけましょう。
また、急な辞退に対して理由を問われることもあるので、余裕を持って連絡しましょう。
転職に不安がある方は転職エージェントを利用しましょう。
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