入社した会社がブラック企業で精神的に辛くなっているんだ。
いや、求人や会社の公開している情報を基にブラック企業を見分ける方法があるぞ。
今回はブラック企業の見分け方を紹介していこう。
転職活動において企業や業界についての情報収集は欠かせません。
特に『入社する会社がブラック企業ではないか』という点については多くの人が不安を感じています。
ブラック企業に転職したために、以前よりも働きづらい環境に身を置くことになったり短期離職に繋がってしまうケースは珍しくありません。
転職失敗を防ぐためにもブラック企業を見分け方を知っておきましょう。
このページでは、これから転職活動を始める方に向けて、ブラック企業の特徴や見分け方を解説しています。
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ブラック企業に見られる特徴・共通点とは?
近年、うつ病や過労死、過労が原因とされる自殺が増えると共に問題となっているのが、ブラック企業です。
ブラック企業に関して正確な定義付けはありませんが、一般に『従業員を劣悪な労働条件の下で働かせ、使い潰す会社』を指しています。
例えば、以下のような特徴がある場合、その会社はブラック企業の可能性が高くなります。
- 到底終わらない仕事(ノルマ)を課される
- 賃金・残業代の未払いが多い
- 有給休暇・特別休暇が取れない
- パワハラが横行している
- 外部のイベント、勉強会に参加させられる
- 退職交渉に取り合ってもらえない
- 離職率が高い
- 労働基準法に違反している
などが挙げられます。
2012年にはブラック企業大賞といった不名誉な賞も登場し、ブラック企業に対する危機意識を高める動きは活発化しています。
しかし、実際にはほとんどのブラック企業が業務体系を変えずに現存していることから、優良企業に就職できる保証は全くありません。
転職活動を成功させるためには、ブラック企業の見分け方を知っておく必要があるのです。
ブラック企業を求人で見分ける方法
ブラック企業って応募前に見分けることはできないのかな。
僕も転職が不安になったよ。
そんなことはない。
求人に記載されている情報からある程度は見分けることができるぞ。
ここからは、求人からブラック企業を見分ける方法をご紹介します。
以下の特徴に当てはまる企業はブラック企業の可能性が高いため注意が必要です。
- 給与、ボーナスの額が明確に記載されていない
- 求人の掲載期間が長い
- 条件を問わない求人
- みなし残業制度を採用している
明確な給与・ボーナス額を提示しない会社はブラック企業の可能性が高い
求人を用いたブラック企業の見分け方に、給与・ボーナス額があります。
給与やボーナスに関する情報が曖昧な場合、記載されている内容は信憑性が低かったり重要な情報が隠されているなどして、実際には求人票の数字通りには受け取れないことがあります。
また、求人票に記載されている給与額の振れ幅が大きい場合には、各種手当や残業代が含まれている可能性があります。
給与額が大きな振れ幅で記載されていると、無意識のうちに「多くの給与が貰える」「最低金額にはならないだろう」と思ってしまいがちですが、実際にはかなり少ない額が支給されます。
企業研究を行う際には『月給○○万円』『ボーナス○ヶ月分』と明確に記載されている会社を選びましょう。
掲載期間の長い求人は人の出入りが激しい
ハローワークや転職サイトには、常に募集をかけている求人がいくつか存在ますが、これらはブラック企業の可能性が非常に高いです。
常に社員を募集している会社のほとんどは社員の出入りが多いか、もともと応募者が少なく人が集まらないのどちらかです。
好条件や人気の求人に比べて採用されやすいメリットはありますが、長期間の労働が難しかったり新しい人材の確保と共に解雇される可能性があるため入社はおすすめできません。
条件を問わない求人は非正規、低賃金が多い
慢性的な人手不足に悩むブラック企業は、人員を補う目的から条件を問わない求人を出すことがあるので注意が必要です。
応募が多いはずの業界、または大手・有名企業にも関わらず、学生や主婦、未経験者の応募を歓迎している場合は、企業が人手不足に悩んでいる表れかもしれません。
これらの求人の多くは、非正規雇用であることが多いので雇用形態をしっかり確認しましょう。
また、『週○日から勤務可能』という表記も多いですが、ブラック企業の場合、様々な理由を付けて勤務日数を増やす傾向があるので真に受けるのは危険かもしれません。
みなし残業制度を採用している
固定残業代制度(通称みなし残業制度)とは、始めから一定の残業をしたものとみなし、その残業代を予め給与として支払っておく制度の事です。
みなし残業制度が導入された会社では、仕事が定時に終わっても残業代が支給されます。
通常の企業であれば、社員が得をすることもあるのですが、ブラック企業では固定残業時間を超えたにも関わらず追加の残業代が支払われないケースがあります。
多くのブラック企業は、残業代を節約するためにみなし残業制度を利用しています。
企業研究の方法はこちらをご覧ください。
ブラック企業になりやすい会社・業界とは?
ブラック企業の特徴は分かったけど、入社しないと分からないことが多かったね。
入社前から対策できることはないの?
そうだな、ブラックになりやすい業界というものがある。
人手が必要な業界や人手に困らない業界だな。
ブラック企業になりやすい業界は、『労働集約型』と『華やかなイメージのある業界』の2つです。
労働集約型とは、人の手に強く依存する仕事を指します。多くの労働力を必要とする上に社員1人当たりの負担も大きいのが特徴です。
労働集約型の業界としては、飲食業や物流業、農業などが挙げられます。
一方、華やかなイメージのある業界も注意が必要です。ウエディングプランナーや旅行会社、テレビ業界、出版など華やかなイメージのある業界は人気が高く、応募に困ることはありません。
それ故に、社員を使い倒す傾向があるのです。
ブラック事業に転職するとどうなるのか
もし、ブラックな企業に入社するとどうなってしまうの?
それについては実際に入社した経験のある人の声を参考に解説しよう。
寄せられたコメントのうち何件かをピックアップしたぞ。
では、ブラック企業に転職するとどうなってしまうのでしょうか?
ここからは実際にブラック企業に転職した経験のある方の声を参考に、入社後について紹介します。
会社内で不当な扱いを受ける
30代・男性・Nさん
(退職した会社:不動産業)
私の勤めていた会社は不動産会社で、出入りの激しいブラック企業でした。
もともと、会社のある土地に住んでいなかったので、その会社についての情報がありませんでした。
求人の給与が高く、未経験の方も歓迎していたのですが、毎日到底終わるはずのないノルマを与えられ精神がおかしくなりそうでした。
私は入社から1ヶ月半で辞めることを決意しました。
ブラック企業に入社すると、無理な仕事を与えられるなどの酷い扱いを受けることがあります。
- 終わるはずのない量の仕事を与えられる
- 残業を強いられる
- 休日に出勤を命じられる
- 有給休暇の取得が認められない
などの例が頻繁に報告されています。
企業は社員の定着率を上げるために、ノー残業デーを設けたり研修に力を入れるなどしていますが、社員の出入りが多いブラック企業では、入社後よりも目先の仕事を優先してしまうのです。
退職が認められない(転職できない)
40代・男性・Sさん
(退職した会社:IT関連)
10年近く前の話ですが、IT関連のブラック企業に入社したことがあります。
周囲の意見もあって当時はすぐに転職を決意したのですが、辞めるまでが大変だったのを覚えています。
退職届出した時に上司は「受け取らない」「受け取ってない」と退職を妨害し、予定を1ヶ月過ぎての退職になりました。
ブラック企業では人手不足なことが多く、退職が認められないことがあります。
- 提出した退職届を無視された
- 退職届を受け取って貰えない、返却された
- 退職願いを出したのに退職の話が進まない
- 話し合いの名目で説教をされた
- 退職ではなく解雇の形にすると脅された
- 数か月先のプロジェクトメンバーに加えられた
こういった方法でブラック企業から引き止めや退職の妨害をされる人は多くいます。
退職後に働けなくなる
20代・女性・Kさん
(退職した会社:飲食業)
新卒採用で入社した会社だったのですが、会社に勤めている時は本当に辛かったです。当時はブラック企業なのか自分では判断できず、これが普通なのかなと思って頑張っていました。
過労で倒れた際に、家族や友人の強い勧めがあって辞めることになりました。
退職後も通院が必要になって、転職できたのは退職してから半年先でした。
もう二度とあのような会社では働きたくないです。
ブラック企業に入社してしまうと、その過酷な労働環境のために退職後すぐには働けないことがあります。
- 過労で体を壊してしまった
- 就業中のストレスで鬱になってしまった
- 退職時のトラブルで精神に問題を抱えてしまった
などの理由で退職後に通院や療養期間を設ける人は多いです。
一度でも精神に問題を抱えてしまうと、復帰までにかなりの時間を要すだけでなく、再発のリスクを抱えながら生きていくことになります。
ブラック企業を選考で見分ける方法
でも、求人情報って具体的に書かれていないことも多いよね。
そういう時に使える見分け方ってないの?
選考で使える見分け方があるぞ。
選考の様子や選考日程から応募している会社がブラック企業であるか見分けることができます。
- 面接で応募者からの質問に明確に答えている
- 内定後の連絡が速い
面接で応募者からの質問に明確に答えている
ブラック企業を選考で見分ける方法に、面接官が応募者からの質問に対して明確な答えを出しているかが挙げられます。
例えば、給与(賞与)や有給、残業時間、離職率に関する質問は、その会社がブラックであるかを知るための指標となります。
もし、面接を受けている会社がブラック企業であった場合、面接官は曖昧な返答をすることがあります。質問に対して明確に答えることができていなかった時には「この会社にはやましい部分がある」と判断しても良いでしょう。
内定後の連絡が速い
ブラック企業を選考で見分ける方法2つ目に、内定後の連絡が速いことが挙げられます。
「内定の連絡が早いことは良いことではないの?」「即決してもらえるのは嬉しい」と思う人もいるでしょうが、内定通知が早いのは必ずしも良いことではありません。
深刻な人手不足に悩むブラック企業は、常に即戦力を募集しています。
そのため、求人への応募があればすぐにでも内定を出し、働いてもらうことがあります。
もし、求人に『内定はその日のうちにご報告します』と記載されていたり、面接後すぐに内定の連絡があった場合にはブラック企業の可能性があります。
ブラック企業はクチコミサイトで見分ける
ブラック企業を見分ける際に最もおすすめなのが、口コミサイトの利用です。
企業の情報をまとめた口コミサイトには、その会社で実際に働いた経験のある人達の声がまとめられています。企業側が公開している情報とは異なり、社員の生の声を見ることができます。
業務体系や人間関係、待遇などの詳細が記載されているので、ブラック企業に当てはまる部分がないか確認しましょう。
代表的な口コミサイトは、以下の4つです。
ひとつのサイトでは、探したい企業についての情報が不足していることもあります。
必ず複数のサイトをチェックしましょう。
ホワイト企業に転職したい方は
色々な見分け方があったね。
でもブラック企業側も見分けられないように対策していると思うんだ。
ホワイト企業に就けるかは運次第なのかな?
そんなことはないぞ。
見分け方はあくまで傾向だが、確実にホワイト企業を見つけられる方法はある。
このページでは、ブラック企業の特徴や見分け方を紹介してきました。
ブラック企業を見分けるためには、求人や面接官の対応をしかりチェックすることに加え、口コミサイトの利用がおすすめです。
もし、自分で見分けられる自信がない方、参考になる情報が見つからなかった方は転職エージェントサービスに登録してホワイト企業を紹介してもらいましょう。
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