今の会社の人間関係が肌に合わないから前の会社に戻りたいよ。
転職先に以前勤めていた会社を選ぶことはできるのかな?
それは出戻り転職だな。
今回は出戻りについて解説していこう。
無事に転職に成功した人の中には「前の会社の方がホワイトだった」「業務の範囲が広く、スキルアップが目指せた」などの理由で、以前勤めていた会社に戻りたいと感じる方も多くいます。
では、前の会社に戻る『出戻り転職』は成功するのでしょうか?
このページでは、出戻り転職についての基本的な解説から志望動機の例など、転職に役立つ情報を紹介します。
- 出戻り転職についての説明、世間の声
- 志望動機の書き方、例文
- 転職理由の答え方、NG例
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出戻り転職とは?
そもそも『出戻り転職』とはどういった意味の言葉なのか確認しておきましょう。
出戻り転職とは、他社で働く社員が以前勤めていた会社に転職することを指します。
例えば『会社Aから会社Bに転職した人が会社Aに戻る』といったシンプルなケースを指すのはもちろんのこと、『会社A、会社B、会社C、会社Dと転職を繰り返した人が会社Aに戻る』といった複数の会社をまたぐケースも指しています。
また、出戻り転職を行う社員を特に『出戻り社員』と呼ぶことがあります。
出戻り社員に対する声とは?
出戻り社員って歓迎されないとも聞いたことがあるよ。
実際にところはどうなのかな?
それなら当サイトでコメントを募集した結果を紹介しよう。
当サイト(転職ステップ)では、会社で働く社会人10名に対して出戻り転職に関するアンケート調査を行いました。
『出戻り社員についてどのように感じますか』という質問に対して寄せられたコメントは以下の通りです。
- 特に悪いことだとは感じません。(40代・男性・会社員、他3名が同意見)
- 会社の内情や業務を知った人が戻ってくるのはありがたいことです。(40代・男性・サービス業、他1名が同意見)
- スキルアップしたいなど、その人なりの考えがあるのでしょう。同業他社から出戻りされる方がいれば他社についてお話を聞いてみたいです。(20代・女性・人事)
- 出ていった理由と戻ってきた理由次第です。(50代・女性・営業企画)
- 一度辞めた人が戻ってくることに感じては、あまり良い気持ちはしません。それなりの理由があれば別ですが、また辞められると困ります。(50代・男性・職業無回答、他1名が同意見)
寄せられたコメントの多くが、出戻り社員を歓迎するもので、人手が増えることを喜んだり、他社の取り組みについて知りたいなどのコメントが見られました。
しかし、その一方で転職した理由次第では、あまり快く感じない方や再び転職しないか懸念する方もいることが分かります。
出戻り転職に使える志望動機の書き方
ところで、出戻りする際の志望動機ってどんなものが良いのかな?
転職先がブラックでしたとかは良くなさそう。
それは正解だ。他社を非難するのは印象が良くない。
ここからは出戻り転職をする方向けに志望動機の書き方を紹介していこう。
出戻り転職用に志望動機を考えるのであれば、以下のポイントを押さえることで相手からのイメージがよくなったり、心象を悪くせずに済みます。
- 他社を非難せず入社したい理由を伝える
- 転職後に学んだことがどのように活かせるのかアピールする
他社を非難せず入社したい理由を伝える
出戻り転職の志望動機で大切なことは、例え、転職先の企業に不満があって戻ってきたとしても『他社が合わなかったから戻ってきた』と伝えないことです。
転職して出ていった社員が他社を非難すると、採用担当者は「うちの会社にも合わない理由があって出ていった」「他社に入社した際には、うちの会社を非難したかもしれない」と思い、心象を悪くすることがあります。
志望動機では、他社の悪い点を挙げるのではなく『他社に行ってから、貴社の○○が画期的な仕組みであったと理解した』のように、志望する会社の優れたポイントを伝えましょう。
転職後に学んだことがどのように活かせるのかアピールする
志望動機を考える際のポイント2つ目は、転職先の企業で学んだことを出戻り後の企業でどのように活かせるのかアピールすることです。
出戻りしている社員は「転職を繰り返している」「またすぐに辞めるかもしれない」というイメージから選考に不利になることがあります。
この減点を避けるためには、転職が有意義なものであったことをアピールできる志望動機を考える必要があります。
単に入社したい意思を伝えるのではなく、転職後に身に付けたスキルや経験をアピールして『転職してから何を学び、どんな経験をしたのか』『入社してからは何ができるのか』が分かる文面にしましょう。
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出戻り転職で使える志望動機の例文
志望動機の書き方は分かったけど、具体的に例文も見てみたいな。
そうだな、それなら同業他社から転職する場合と異なる業界から転職する場合の2つの例文を紹介しよう。
次に、上で紹介した志望動機のポイントを踏まえたうえで実際に使える例文を紹介します。
同業他社から出戻りする場合の志望動機【例文】
以前、貴社の○○職に在籍しておりましたが、スキルアップを目的に同業他社へ転職致しました。転職後には□□のスキルを身に付けることで、現在では当時の1.5倍の契約を頂いております。
前職で培ったこれらの経験は、貴社の△△プロジェクトで活かせると考えております。即戦力となることはもちろんのこと、△△プロジェクトを牽引する社員となれるよう精進して参る所存です。
異なる業界から出戻りする場合の志望動機【例文】
以前は、貴社の○○職に在籍しておりましたが、長年に渡って挑戦したいと考えていた△△業界を諦めることができず、令和○年に転職致しました。△△業界では、○年間に渡って営業企画に携わり、製品について広く知って頂くための経営知識を学びました。
しかし、私にはこちらの業界の方がやりがいを感じることができ、今後長きに渡って続けていくことができると判断し、貴社への入社を志望致しました。
今後は貴社の○○職で□□業務にも挑戦し、キャリアを築いていきたいと考えております。
以前辞めたを聞かれたら何と答える?
志望動機を伝えた際に面接官から「以前、うちの会社に在籍していたようですがなぜ辞めてしまったのですか」と尋ねられることがあります。
転職理由が人間関係やブラックな労働環境などマイナスな理由になってしまう時には、挑戦したかった事について話しましょう。
例えば、同じ業界で転職した場合には『○○の業務を経験できる会社でスキルアップを目指したかった』と伝えましょう。
一方、異なる業界に転職した場合には『以前から○○業に関心があって挑戦したかったためです。』と言い、戻ってきた理由で『こちらの業界の方が私には適していると感じました』と伝えましょう。
転職理由が家庭の事情など、会社に関係ない時には正直に伝えても良いです。
辞めた理由のNG例
以前、退職した理由を聞かれた際に、人間関係や業務体系、待遇について答えるのは避けましょう。
『貴社の人間関係についていけなかったため』『残業が多く、有休がとれなかったため』と答えてしまうと、選考を受けている時点でも改善されていないことがあります。
「今も残業は多いですが大丈夫ですか?」と尋ねられた時、返答に困るでしょう。
また、辞めた理由としてマイナスの表現を用いてしまうと、採用担当者からは「忍耐力が欠けている」「また状況が悪くなったらすぐに逃げるのだろう」と判断されて不採用になることもあります。
出戻り転職に成功するためのポイント
出戻り転職って難しいんだね。
成功のためのポイントがあれば教えて欲しいな。
それなら転職成功のコツを紹介しよう。
実践できるものがあれば積極的に取り入れよう。
転職を機に元の会社に戻りたいのであれば、以下の2つのポイントを押さえておくと良いでしょう。
- 転職先でスキルを身に付ける
- 社内の人間とコミュニケーションを取っておく
転職先でスキルを身に付ける
出戻り転職では、志望動機にて他社で培ったスキルや経験をアピールすることが大切であると紹介しました。ここでスキルをアピールするためには、その業界で役立つスキルを身に付けておく必要があります。
業務を経て身に付けたスキルをアピールする場合、どの会社でも学べることを挙げても評価はされません。転職先の会社でしか習得できないスキルや経験をアピールしましょう。
スキルや経験以外に資格の取得も評価されます。
社内の人間とコミュニケーションを取っておく
出戻り転職を成功させるためのポイント2つ目は、出戻りしたい会社の人間とこまめにコミュニケーションを取っておくことです。
社内の人間とのコミュニティが完成していれば、入社後に人間関係のトラブルが起こる可能性が少なくなります。他の社員が出戻り社員を悪く思っていないことが分かれば、企業も採用を考えやすくなります。
また、社員が人事に口利きしてくれることもあり、選考を有利に進められるかもしれません。
出戻り転職には失敗も多い
このページでは、出戻り転職に関する基本的な説明から成功させるためコツ、志望動機の書き方・例文を紹介しました。
出戻り転職で大切なのは志望動機で『転職した明確な理由を話すこと』『出戻り後に会社で活かせるスキル、経験を話すこと』の2つです。マイナスな表現を使わないように注意しましょう。
また、転職には失敗がつきものです。出戻り転職を成功させるための志望動機や退職理由を紹介しましたが、採用担当者や面接官によっては出戻りをよしとしないことがあります。
出戻り転職に不安がある方は、転職エージェントサービスを利用して選考対策を受けましょう。
プロのキャリアアドバイザーから志望動機のチェックや面接の練習を受けることができます。また、カウセリングや入社後のサポートまで用意されている点も嬉しいです。
転職に不安がある方は積極的に利用しましょう。
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